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【連載 第7話】そこでしかみられないもの -闇-
第7話:

光の存在がどれほど尊いものなのか、それを痛感するまでに時間はかからなかった。

眩しいのに視線が外せない。

瞬きですら、憎らしく感じさせる、そんな「光」の魔術を理性でかき消し帰路に向かったのは、「闇」の恐ろしさを知っているから。いや、“知っていると思っていた”からだ。

人類が「光」を手にしてどれだけの時間が経ったのかは知らない。

だけど、“その”出来事が人間を人間にさせている様に思う。




毎日当たり前の様に太陽が昇り、そして沈んでゆく(様に視えている)。

24時間(と少し)の時の流れを1日という単位で区切り、それが何度も何度も、繰り返されて行く当然の事実として何ら疑いなく毎日を消化して行く。

しかし、もし、もしも万が一、朝目覚めた時、“その”光が“そこ”に無かったとしたらどうするだろう?

「まだ夜か」

ともうひと寝入りするかもしれない。

しかし、次に起きた時は少なくとも時計を見るだろう。

そして時計から想定される位置に太陽が無い事に驚き、疑問を投げ、そして“恐怖する”だろう。

そう、“毎日当然の様に訪れる当たり前の事”が“起こらない”ただそれだけの事で人間は恐怖に支配されるのだ。いや、“それだけ”というのは間違いかもしれない。太陽が昇らない所為で起こる、「闇」の支配が人間の心を脅かすのだ。


だがしかし、そんな“もしも”の話は酒でも飲みながら、仲間連中と交わすたわい無い「だったらどうする?」トークのひとつで十分なわけで、ボクらは人生のほぼずっと、その“当たり前”の出来事を“当然の事”として特に意識せず過ごすだろう。


そんな当然毎日繰り返される、“陽が落ちる”瞬間。

一人の人生で何万回、“当然”の様に繰り返される“ただの”夕日の時から目が離せなかった。

それはまぎれもなく、「そこでしかみられないもの」だったのだ。


理性が言う。

いい加減に森へ戻らないと知らないぞ。

暗闇の森の中を歩くのか。

そんな声をかき消す「光」の中にいたのである。

c0080101_564165.jpg


しかし、次第に空が青く、闇の帳が押し寄せるにしたがって、内からざわざわと騒ぎ出す「不安」「心配」「恐怖」といった念が理性に見方し、「闇」と共に「光」を打ち消したのである。


そうして向かった森の中の道。


来る時に通った道だ。距離感はわかっている。速く歩けば1時間半以内に抜けられる。

力を増した理性をフル起動させ、「大丈夫」という念とともに「不安」を安心へと押しやろうとした。

しかし、踏み入れた森は既に「闇」と呼ぶに相応しい状態にあった。


理性が言う。

ほらみろ。ばかだな。

もうこんなに暗いぞ?海岸で野宿する方がいいんじゃないか?

この中を歩くのか?知らないぞ。


ボクは理性を振り払った。もう理性はボクの見方では無い様に感じたからだ。


ボクは用意しておいたLEDライトを取り出した。コンパクトだけど、相当の明るさを持ったナイスな奴だ。

目測で5mくらいは照らしてくれる。


細く、誰も居ない森の中の道をその10cmちょっとの懐中電灯を頼りに進み始めた。


おわり。

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*Taken in RAW and Proceeded with MacBook + Photoshop CS4


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by leoism | 2009-10-06 13:07 | Field Log


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